ETD ELECTRICAL
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2006-06-04
実写映画「テニスの王子様」

HDのファイル移動で誤って現在進行中の下書きを消してしまった…。
要は古いフォルダを新しいフォルダと入れ替えてしまったわけで。

おかげでかなりのカラーデータも消えた……。
ある意味HDクラッシュより打撃系。己のバカー。

なんだよーっそのアイコン、
HD2のファイルだって先に言えよーっ!(設定したのはお前ですよ)

そんなわけで書き直しです。ふえええ。

そんな中そろそろ観れなくなるんとちゃうかと思い
実写の王子様を観てきました。

感想……長くなる上に超独りよがりなので追記で(ネタバレ注意)。


 
いや……初日に行かずして何を言っても後付けなんですが……
言いたい!こればっかりは私もファンとして何か言いたい!叫びたい!
しかもかなり無責任に!


というわけで。
初めてここに来た方、私は至って真面目にこの作品の感想を書いていますが
「それ以前にあの技はどうなの!?」「少林テニス!?」とかいうツッコミは
とっくにやり尽くし通り過ぎた者の感想だと思って、読んで下さい。
 
あ、イカン。
その前に、あえて自分を捨てさせて下さい。
ファンなら全肯定じゃなきゃダメだと思う人から
見たらヒドい言い方かもしれないけど……、

キャストには興味ありませんし(芝居しててナンボだと思うので)、
誰が好きで、何が目当てで、という感じで観に行った訳ではありませんでした。
「テニスの王子様」の「展開」を、ただ目に認めたい。

…ミュージカル初演の時もそうでしたけど、
ホントに純粋にそんな気持ちで行こうと思った次第です。
 
=============================================
 

[結論]

すごく面白かったです。

何よりも、今までメディア展開してきたどのテニプリ映像(作品)よりも、
作っている人(側)のプレッシャーを感じさせない。

「こうしないとお姉さん方怒るでしょ」とかいう部類のけれんが無い。
「中の人」の姿や意図を晒すのはユーザにとってはサービスかも知れないけど、その実
「そうするっきゃない」という事も多々あるんですよ。それを入れないと一人前の作品になれない、とか。
そうする事を望んでいるファンが大多数だから仕方ない(表現を狭めざるを得ない)、とか。
そういう事も含めてこの映画は「そんな事する必要ない」ものに仕上がっている。
それだけで一人前だな、と思いました。

だからこそファンや作者のカメオ出演さえ「内輪うけ」のにおいが上手く消されてます。
色々はしょっているので原作を知っている人しか楽しめないかもしれないけど、
明らかにファンとそれ意外(初めて見る人)に向けて作られているので閉塞感と嫌味が無い。

あのエキストラ、私もすごく出演したかったと後悔!観客にとっては正直辛い画もあるけど(ごめん)、
私が色白オタク不健康女(凹)と分かっていても、出てみたかった!
「キャー」とか言いながらドスドス跡部様をおっかけてもいいし、青学コールしてもいい。
不意打ちにとんでもなくブ(略 な顔を撮られてもいい。だってほんとに文字通りエキストラだったんだもの。
知人にも参加した子がいたって聞いたけど、お疲れ様!判別出来なかったけどいいエキストラだった!
作品の一部だったよ!羨ましい!
 
[内容について] 

勝敗が変わっていたとか聞いていてやたら不安感だけが先にあったんですが、あれいいよ。マジで。
物語が「わやくちゃ」に感じる場面については、ちゃんと目的(「リョーマ、中学の部活も捨てた
もんじゃないぜ!」)のあるストーリー展開に原作の破天荒設定が入って、ああなったとしか。

あの脚本なら日吉が居なかった理由もよく分かるし、何か物足りなかったゲストの過去や確執も
「あと1〜2カット入れてくれれば十分」程度ですよ。あとはもう解釈の仕方ですよ。
はじめの飛行機のシーンと、何度も繰り返されているラリーのシーンがほんとに良いです。
跡部戦の長さとリョーマの心理の移り変わりをたった数分で表現してみせるにはこれしか無いと
いうような手法で、
観ているこっちがグングン引き込まれる。
 
 

あとはリョーマの「ふざけんな」だよ。やられたよ!

だって「世界目指してる俺が何で中学の部活なんかで柱になれなんて言われなくちゃいけないんだよ。
おい手塚。部長か何だか知らないけど、失礼にも程があるぜ!
」って思うでしょ。
原作でも、リョーマがそう言ってもおかしくない、否、言うべきタイミングだったと思っていました。

「ふざけんな」という反抗があるからこそ、あの時点でリョーマが見つめている世界の広さと、
跡継ぎがいなくて切羽つまっている手塚の焦りのコントラストが表現出来た筈です。

あの場面は「手塚の圧倒的な強さ」を見せるためじゃなくて、
「手塚の焦り」を表現するシーンだと思ってます。

手塚は作中で初めて、主人公を差し置いて大ゴマで切なる願いを主張し、叶えた唯一のキャラです。

リョーマから見れば、手塚っていう部長が自分をたかだか中学の部活レベルに引きずり降ろそうと
している
わけですよ。その不条理を含んだ上で決闘を申し入れる手塚は、さらに禁じ手のボレーを
差し控える余裕が無いぐらい青学を想っているんですよ。
(その動機は大和部長の伏線でおおまかに押さえてあると思います)

あの時2人の価値観の違いを見せつけなければ、徐々に部活に精を出し始めるリョーマの
「心の成長」を描けないし。
そういうシーンだと思いますよ「高架下の決闘」は。

リョ塚だからじゃなくて(笑)、「高架下の決闘」は今でも一番大事な場面だと思います。
作品にとって。

あの時手塚が勝って、リョーマが納得できなかったから、「テニスの王子様」は続いているんだと
解釈しています。映画で「ふざけんな」が無かったらほんとにもう内輪うけだよ。
表情のUPも無いまま沈黙に何かを見いだすのは無理だよ。

あといつも微妙だと思っている「天才は技をコピーできりゃいいのか」を、
「こんな俺でも先輩達の特技、チェックしてたんスよ(ちょっと照れ)」という展開に
上手にシフトしていました。それには繋がりを意識して伏線を張らないといけませんが、
事前にそれをちゃんと押さえてあった。

そしてこの作品最大の強みでもあり弱みでもある「ありえな〜い」(笑)が、
リョーマ視点で「何で中学の部活にそこまでするのさ?」の中にうま〜く(?)収まっていた。
や、ほんと、構成に脱帽。
 
 
[解釈と娯楽]

「ONEPIECE」は尾田先生の見せるわかりやすいヒーロー像と世界に惚れて
ハマっていますが、「テニスの王子様」は、大部分が
独自の解釈ありきでハマっている作品です。

原作がダメだというわけじゃない。逆です。

解釈を介在させる箱庭をここまで広く作り出した許斐先生は文句無く偉大です。
(作家の評価はどれだけ絵が上手いかとか世界観を持っているかとか物語がすごいかとか
自力で描いているかとかに偏りがちですが私は違うと思うよ)
メディア展開の申し子と言ってもいい。

これ、自己完成・完結したいタイプの漫画家にとっては悪口かも知れないけど
少なくとも私は展開と補完の余地のある作品を描ける(意図があっても無くても)作家は
偉大だと思っています。

これほど他メディアにとって(同人含む)創作意欲と展開意欲をかき立てる作品は希ですから。
おかげで業界(脚本家・演出家・監督・声優・役者・WEB・アニメ業界・音楽業界)にどれだけ
仕事が増えた事か。ただのちょいワルテニス漫画なのに……いいえ、だからそこが凄いんです。

アニメ劇場版と違って、ハコ数(新宿…とか…ね)を押さえられなかった事もあって、
多分今後もそんなにパっとしないんだろうなーと思いますが、
この映画は知らない人にも気後れ無く見せられます。
もっかい観たいけど時間無いのでDVD待ってます。
 
 
[ユーザとして] 

今更断っておきますが私は俗に言う「かわいくないユーザ」かもしれません。

求めているものをそのまま提供されて「キャーv」とはとてもじゃないが思えないタイプです。
斜にかまえたり、かっこつけてるわけじゃないよ。

なぜなら「自分が半分作り手だから」で、十分な理由だと今は考えています。おこがましいけど。
「客が欲しいもんを理解して、それを料理した形で提供するのがプロだろ」と思うからです。
もっと言えばユーザはそれをゆっくり吟味して推測して、制作の意図をおぼろげにくみ取る。
誤解も曲解も含めてその「解釈のキャッチボール」が
エンタテインメントだろ
、と思うからです。

でも、もっと断っておきたいのは、
私はかわいくないユーザですが、
「批評の玄人」でもありません。

そのへんを線引きしながら読んで貰えると有り難い。(こういう文書いてお金貰えれば別だけどね)
 
 
えー……

その……

己を棚に上げているのは重々承知で言わせて頂きたい。


現在、ファンが「松阪牛食べたい!」と言ったら
制作側が生肉投げているような作品が多いと思います。

や、ほとんどの場合その生肉が本物の松阪牛だから、それで公約は果たした事になるけどな。

怒ろうよ!喜んでちゃダメだよ!
それで商売成り立っちゃったら、娯楽の質が下がる一方だよ!

せめて皿に乗せろよ!って、投げ返すべきだよ!笑

そう思う私にとって実写版の映画は、テーブルに出されて、
前掛けした私が偉そうに「テニプリでしょ?要はアレでしょ?……まあ食べないうちから
ゴチャゴチャ言っても仕方ないし……どれどれ?」と一口、

「ん?……んん、…………うん、これはこれで(ムシャムシャ)。」

「料理」になっていたんだよ!ほんともうそんだけだよ!
嬉しかったんだよ!(興奮)

 
ハッキリ言ってここまでしっかり料理されたテニプリ、初めてです。
そうじゃないと思う人がいたらごめんなさい。私個人の見解ということで。

[ファンの定義]
 
「テニプリいい」人には楽しめないのかもしれないけども。
「テニプリの可能性」が好きな私には棚からぼた餅のような作品でした。
だから今回、「ファンなら観ろ!」とは言わない。言えない。

今回面白かったと思い、「本当のファンなら楽しめる」とかいうくだりでレビューしようと
している人が居たらこっそり言わせて下さい。「本当のファン」の一言を、削除したほうがいいよ(笑)
テニプリは「解釈のエンタテインメント」だと思います。
原作そのものの焦点にブレがあったり伏線が切り捨てられたり(週刊漫画だからってのもあるけど)
しているうえ、これだけ多様なファン(アニメだけ好きとかミュだけ好きとか)を抱えている以上、
その解釈は多様であるべき作品です。

そんな中で「我こそは真の理解者」とうたうのは宗教の派閥化と同じくらい無意味かなと。
楽しんだ者なりの主張ということで、留めておいたほうがケンカになんなくてラクですよ。
 
 
[蛇足:邦画とわたくし]

MGMやハリウッド洋画で育った私は昔から邦画をバカにしています。
正直に言いましょう。怖いからバカにしてるんです。

覗いてみると果てしない深淵がチラっと見える、その底力を心から畏れているんです。

だって日本語(母国語)で芝居するんだよ?日本語で1本録るんよ?
同じ日本人として一片たりとも誤魔化しがきかない状態で真っ向勝負仕掛けてくるんだよ?

こ……っっ怖いじゃんかっっ!!

ほ……ほら、人間って、認めたくない&知らない力や存在を必死でこき下ろすでしょ?
正しい防衛本能ですよ。ええ。愚かしいけどもさ!

好きな題材だからといって軽い気持ちで見にいった自分は今回も思い知らされましたよ。
「ネエちゃん……邦画をナメんなよ?」と。笑 
「しまった!何だかんだでこれ邦画だったぁ!」と、劇場で気付くも時既に遅し。

や……ごめんなさい……
まだ…ハマりたくない……これで邦画にまで手を出してしまったら……
間違いなく映像系の専門学校に願書を出してしまいます。
漫画道具を片付けてしまいます。
 
うーん、「2」が観たいです。でも。時期は選ばずに、5年でも10年でもいい。
ほんと気が向いたら作って欲しい。(もう作ってたら申し訳ない)
 
今までまかり通ってきたユーザからの「改善の要求」はナンセンスです。
監督アベユーイチさんの料理したテニプリが観たいです。
そしてまた誤解&曲解したり、こんな感じで憶測しながら感想を書きたい。
 
こんな贅沢な願い、今まであっただろうか?でも実現したらほんとうに嬉しい。
 

え?するの?


現在の氷堂ステータス

[状態]:まんが中
[HP]:100/500
[MP]:100/800

再びまんが月間




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